2014年11月6日木曜日

ロケット・マン


簡単に感想を。おもしろかった、けど、不満も残って採点するとすれば70点くらいかなぁ。このホン、光速宇宙飛行で生じるタイムラグをメロドラマの仕掛けに使っていて、それはもうとってもとってもナイスアイデア!でも、世の中にあふれる、というより過去にも数多の名作が書かれてきたメロドラマの歴史の末席に置くには、やや消化不良ぎみ。その最大の要因は、主人公と息子の関係にあまり突っ込まず、その人物を劇中で語り部、狂言回しとして使うのだが、その彼の存在がどうにもこうにも収まりが悪いところかな。「宇宙飛行士」という男の子にとってはロマンあふれる題材を扱うのだから、そこが余計気になる。とはいうものの、現実には十中八九は妻や孫娘との関係でそこが本作のメインテーマなのだから、本来もっと彼女たちとの間でなにがしかの重要な役割を果たし、物語を掘り下げてくれないと存在理由がないはずで、その存在理由が書き切れてないのにそれでも出すための理由をつけるため語り部として置いたというふうにも感じる。皮肉っぽく言いますとね。でもまぁ、たいてい語り部というのは劇中ではほんの端役だったりするわけで、そこらへんのバランス感覚はどうだったのだろう?俺には中途半端に感じた。映画だと狂言回しは基本画面の外にいるから良いけど、舞台では、いつも舞台の目立つところに立ってんだよね。なんかもうすげぇあいつジャマやなぁと思った(彼の語りが悪いとか下手とかいうわけではまったくなくむしろとても良い感じでしたが)。で、見ながらメロドラマとしてなかなかパッとしないなぁ、と思っていると、B級C級冒険活劇みたいなところを見せてくれるのかなぁといくらか期待させる展開なのだが、サスペンス的な構造や仕掛けはほとんど見当たらず、宇宙軍の内部闘争なんかもわりとベタッとした顛末で、というのはそれはやっぱりメロドラマの背景にすぎないということで。。。ちなみに俺は「メカ・ハインツ・バースト」は大変大変気に入りまして、あぁこの路線で、もっと真剣に組み立ててほしいのに〜!と思ったりもした。泣ける話なんて他にいくらでもあるんだから、もっとガキんちょ心をくすぐってくれよ!という客の勝手な欲望として。。。とまぁ文句ばかり書きましたが、70点というのは普通にそこそこおもしろいし、これくらいがいちばん文句言いたくなるんだよねー。でも、一方で終盤、客席からすすり泣きとかも(鼻水かもしれんが)聞こえてきたから、観客っていうのは、自分が泣くのに必要な要素を勝手に汲み取って泣いてくれるから有り難いですよねーと思ったり。ほんとスレた観客ですいません。あと、俳優さんのお芝居はほぼほぼみなさんとっても個性的で退屈せずおもしろかったです。まだまだ上演は続き、席もあるようなので、ぜひ確かめに行ってみてください。