2015年2月6日金曜日

法の裂け目を読む

「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」
これはおもしろい!ざっくりまとめると、米軍基地や原発の問題に通底するいわば「法の裂け目」が、戦後、日本国憲法の成立過程において生まれ、その裂け目こそが、未成熟なまま袋小路に陥った日本社会の致命的欠陥として機能し続けてきた。だから本書は、米軍による占領期まで時代を遡り、憲法の草案を準備したGHQとその憲法のもと日本再生の象徴となった昭和天皇との関係を事細かに追うといった検証を積み重ね、いかに日本国憲法の理想主義と現在まで続く米国の軍事政策とが表裏一体になっているかを解き明かす。その議論は説得力十分で何度も唸らされたし、結果的に、国際社会における日本の特異性を描き出したともいえるだろう。大推薦の一冊!(矢部宏治 著、集英社インターナショナル 発行、1,200円+税)
p.s. 装幀が良いなと思ったら、鈴木成一デザイン室でした。