2015年3月19日木曜日

人斬り与太

新文芸坐のロビーにて
新文芸坐の追悼「菅原文太」特集で「現代やくざ 人斬り与太」と「人斬り与太 狂犬三兄弟」を見た。ともに深作欣二監督、1972年の作品。1973年から「仁義なき戦い」シリーズが始まるので、その習作のような雰囲気もあるし、比べてみると「仁義なき」の脚本家・笠原和夫が深作映画に何をもたらしたのかというのもよくわかる。
「現代やくざ」は津島利章の音楽が良かったなぁ。「狂犬三兄弟」はやはり渚まゆみのエキゾチックな美しさに目を奪われた。そして「現代やくざ」だと赤飯のおむすび、「狂犬三兄弟」だとラーメンのチャーシューが、愛なき世界の愛の破片として語りを紡ぎだす。つまり、それは昭和のやくざが跋扈する背景には戦後の貧しい時代があったという意味でもあるのだが、1970年代だと、まだこういう表現が十分通じたんだなぁと思った。