2015年7月12日日曜日

恋愛恐怖病

「まめ芝。」という短編演劇のイベント(ワンドリンク付き1,500円)が江古田でやっているというので、ちょっくら見てきました。なかでも「\かむがふ/」という団体の『恋愛恐怖病』(演出:木内コギト 出演:窪寺奈々瀬、村山新〔しみみず〕、木内コギト)が良かった!岸田國士の戯曲を上演!とはいっても、俺、不勉強でまったく知らないのでググッてみたんですが、これは1925年の作品でした。90年前の恋愛かぁ。なんか、それだけで、いいッスよね。ざっくり言うと、男女二人がクールな友情恋愛談義をしているうち自分たちの抑えてきた相手への感情に気づくと同時にみずから翻弄されてしまう、という感じの物語かな…(間違ってたらゴメンなさい)。でも、演出で感心したのは、仮面を使うというアイデアはもちろんだけど、なにより、身体の使い方がおそらくとても厳密に振り付けられていて、ゆったりとした身体のリズムが台詞の言葉のリズムと共鳴していたように感じられたこと。まるで能のような静かでスロウな動きがとても新鮮でした。だいたい映像表現だと強制的にスローモーションにしちゃったりするようなところを、俳優の生身の身体が、じれったいまでの緩慢さで、互いの関係の心情的な距離感、あるいは、個々の内面に滑降していくかのようなヌメッとした感覚を味わわせてくれました。むろん、そのぶん、役者の演技のビビッドな躍動感だとか偶然性に満ちた奔放さといった類いの熱い刺戟は極度に制限されてしまうわけですが、まぁこういう低温型のアプローチがあっても良いのではないかなぁと。観客の意識に直接訴えるのではなく、より間接的に、想像力を喚起する芝居というか。いやいや、なかなか良かったです。