2015年11月14日土曜日

ナイゲン

誘ってくれた出演者の金原さんは奥のほうにいるので見えない… ^^;
アガリスクエンターテイメントの『ナイゲン』を歌舞伎町の新宿FACEで見た。とある高校の文化祭の詳細を決めるという生徒会議の様子を描いたコメディで、とてもおもしろかった。なかでも、いちばん素晴らしいと思ったのは、約2時間の上演を、物語上のほぼリアルタイムで進行させるというコンセプトがよく活かされているところだった。たとえば、生徒の一人がトイレに行きたくなったけど会議の拘束で行かせてもらえないといったバカバカしいシーンをしつこく描くのだが、その様子を、観客が時空を共有する舞台上で直接目にするのと、映像化された映画のなかで目にするのとでは、観客の体験は決定的に違うはずだろう。
生徒会議で使われる資料が観客にも配られた。
逆にいえば、現代の演劇作品でいわゆる「時間を超越する」物語を語ったとして、それはコミカルな、あるいは異化効果的な演出としては意味があるにしても、時空を再構築する映画芸術が発展した20世紀以後の世界では、その素朴な時間論的話術が同時代の映画と同等のリアリズムにおいて受け入れられるのは難しいと思う。だから「ナイゲン」を見た帰り道にいちばん考えたのは、舞台芸術には「映画以前の演劇」と「映画以後の演劇」があるんだろうな、ということだった(まるで絵画芸術に「写真以前の絵画」と「写真以後の絵画」があるように)。ただ、この『ナイゲン』は現代の議会制民主主義のありようを戯画的に描いているという側面もあり、物語的にも、とても興味深く見ることができた。
久しぶりの夜の歌舞伎町だったので激写。