2016年2月28日日曜日

五百羅漢図展

東京メトロ六本木駅から延びるコンコース沿いの看板
五百羅漢図 〈青竜〉より
五百羅漢図 〈玄武〉より
五百羅漢図 〈青竜〉より
〈荒城の月〉
五百羅漢図 〈白虎〉より
森美術館の「村上隆の五百羅漢図」展は最高に良かった!めちゃくちゃカッコ良い!〈青竜〉の大津波や〈白虎〉の大火炎など、人知を超えて狂乱する自然界/人間界のエートスを絵画的マチエールを駆使して描き切った、というか。この作品で500体描かれた「羅漢」というのは釈迦の弟子であり修行僧のことらしいです。それに「五百羅漢図」以外の展示もけっこう良くて、たとえば、〈荒城の月〉という作品なんかちょっとキモオシャレとでもいうか、個人的に大好きでした。見ていると、ドクロのカタカタ鳴る音が音楽のように響きそうなんですよね!

2016年2月11日木曜日

東京1945秋

文・構成:佐藤洋一、2,400円+税、洋泉社
これは素晴らしい!

太平洋戦争の敗戦直後、米軍が記録した東京の写真を多数収録。そのため、偵察機による航空写真が多いのも特徴だろう。写真印刷のクオリティ、紙質、造本やブックデザインもほぼ文句なし(あえて言えば、保存の観点からハードカバーのほうが良かったかも?というくらい)

この本の写真群からうかがえる「米軍の視線」というのはきわめてクールで、叙情的な要素は皆無とまでいわなくとも最小限に抑えられ、その大部分は占領軍の冷徹なまなざしすら感じさせる。

しかし、たとえば、最近の写真家が撮った感傷的な廃墟写真なんかよりもはるかに有益な廃墟写真ではないだろうか?歴史的資料としての価値を別に考えたとしても。なぜなら、これらの東京の廃墟とともに立ち上がってくるのは、戦争の非人間的な視線そのものだからだ。