2016年11月7日月曜日

告白の制度を反転する

『上海から来た女』(1947年)のポスター
朝っぱらからFacebookが教えてくれやがったが、1年前の今日はこれ見たのか。フィルムセンターのオーソン・ウェルズ特集、めちゃめちゃおもしろかったなー。オーソン・ウェルズってもともとはシェークスピア大好きな演劇人で、彼の語りや風貌も舞台芸術っぽいけど、ここは映画ならではだなぁと思うのは、やはり「謎の人物」としてスクリーンに君臨したからでしょうか。基本、ミステリー、謎を追っかけて物語が展開するし、その一方、演劇だと告白の物語が多い。すごく多いと思う。柄谷行人が昔「告白という制度」とかいうエッセイ書いてたような気がするし、それって文学的な伝統でもあるんだろう。演劇は現実の生の人間が目の前にいるからこそ「告白する」のに向いている。映画はどんなに克明に描写したとしても、いわば存在の影。実存的な演劇に対して、虚像の映画。ここらへんが本質的な違いかもね。