2018年5月14日月曜日

憎悪に踊る

先日、自衛隊幹部が国会議員へ暴言を吐くという事件があったが、ああいうネトウヨ軍人の言動が示唆するように、今の政治が彼らのもつような憎悪感情をエネルギーにしているのは確かだ思う。その憎悪の対象は、政権批判の言葉だったり、民主主義の思想だったり、リベラルな政党や政治家や知識人だったり、中国や韓国や北朝鮮などの近隣国家だったりする。百田尚樹がテレビ番組で沖縄に関するデタラメを言っているのも見たけど、あれも自分の発言に根拠がないことはわかっていて、わかっているからこそより過激に、憎悪感情を焚きつける「燃料」として投下しているようにみえる。あとは発火さえすれば、人々の眼差しは憎悪の煙に曇ってしまうからだ。日本だけじゃない。欧米のイスラム嫌悪は中東を地獄の業火で覆い尽くし、アメリカ国内の移民労働者への反感はおよそ80万人ともいわれる若きラティーノを国外追放しようとする。ここに現代の権力者たちが民主制を逆手にとるためのセオリーが垣間見えるのではないか。それは恐怖で人を萎縮させ、憎悪で人を増長させる、というものだ。中国脅威論をすりこみJアラートを乱発し、無防備な国民は従順なる羊と化してしまう。だが、いったん憎悪に駆られると我を忘れて踊りだすのだ。そこに過去の日本人の陰惨な歴史を重ね合わせて検証するまでもないだろう。